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タイルの種類と役物加工を完全ガイド|仕上がりの美しさと耐久性を両立するために

タイルの種類と役物加工を完全ガイド|仕上がりの美しさと耐久性を両立するために

画像:AIによる画像イメージ
本コラムでは、外壁や床の補修・修繕に欠かせない「タイル」と「役物加工」について詳しく解説しています。まず、代表的なタイルサイズである45角タイル、45二丁・三丁・四丁、小口タイル、二丁掛、ボーダータイルなど、それぞれの用途や寸法、施工現場での活用例を紹介。次に、仕上がりの精度と美観を左右する「役物加工」—トメ加工・接着加工・ボックスタイル・面取り・異形カットなどについて、目的や加工方法の違いをわかりやすく整理しています。

建物の修繕やリノベーションにおいて、ただタイルを貼り替えるだけでは完成度は上がりません。周囲との調和や仕上がりの美しさを保つには、適切なサイズ選定と加工技術が不可欠です。本記事は、補修品質を高めたい施工業者様や、初めてタイル補修に関わる管理者の方々にとって、実践的な知識と判断材料となるよう構成されています。タイル選びと加工の基本を知ることで、より満足度の高い補修工事を実現できるでしょう。

1. はじめに:仕上がりを左右する「タイル選び」と「役物加工」

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建物の外観や内装の美しさは、選ばれるタイルの種類やその加工方法によって大きく左右されます。特に補修やリノベーションの現場では、既存のタイルと調和する素材や仕上がりが求められるため、単に「似たサイズ」を選ぶだけでは不十分です。正確な寸法・質感のタイルを選び、角や端部の納まりに配慮した役物加工を施すことで、完成後の見た目や耐久性に大きな差が生まれます。

このコラムでは、代表的なタイルサイズとその呼称についてわかりやすく解説し、さらに「トメ加工」「接着加工」などの役物タイルの種類と活用ポイントも紹介します。建物の印象を左右する重要な要素としての「タイル選定」と「加工」の基本を、これから詳しく見ていきましょう。

2. 規格サイズで見るタイルの種類と特徴

タイルはそのサイズや形状により「45角」や「二丁掛」などと呼ばれ、施工箇所や用途によって適切な種類を選ぶことが大切です。以下に、代表的なタイルの種類とその特徴をまとめます。

2-1. ■ 45角タイル(45×45mm)

小さめの正方形タイルで、浴室やキッチンの壁面、外壁などに多く使用されます。細かな目地が美しく、繊細な印象を与えるのが特徴です。

2-2. ■ 45二丁タイル(95×45mm)

横長の長方形タイルで、外壁や玄関まわりに多く使われます。縦横の並べ方で印象が大きく変わるため、デザイン性の高い仕上がりが可能です。

2-3. ■ 45三丁タイル(145×45mm)

さらに横長の形状で、スタイリッシュかつモダンな印象を演出。大規模な外壁にもバランスよく使えます。

2-4. ■ 45四丁タイル(195×45mm)

横幅が広く、ラインを強調したいデザインに最適。商業施設や大型マンションの外壁に多く見られます。

2-5. ■ 小口タイル(108×60mm)

やや小ぶりな長方形で、曲面部や凹凸のある壁面にも使いやすいサイズ感。細かい意匠に対応でき、部分補修にも便利です。

2-6. ■ 二丁掛タイル(227×60mm)

外壁タイルの定番サイズ。レンガ調の施工にも適しており、耐久性・見た目ともにバランスが良い点が特徴です。

2-7. ■ ボーダータイル(227×40mm)

細長い形状で、横に並べることでシャープな印象に。現代建築やモダンなデザインとの相性が抜群です。

2-8. ■ その他サイズ

近年では上記以外にもオーダーメイドで自由なサイズを指定するケースが増えており、デザインの自由度も格段に向上しています。
金型からオリジナルで作る方法以外にも既存のタイルをカットして作る方法もあります。

3. 建物の納まりを美しく仕上げる“役物タイル”とは

画像:AIによる画像イメージ

外壁や床にタイルを貼る際、建物の角や端部、凹凸のある箇所など、平らなタイルだけでは対応しきれない場所が数多く存在します。こうした箇所の仕上がりを美しく、かつ機能的に整えるために使われるのが「役物(やくもの)タイル」です。

役物タイルは、単なる装飾ではなく、建物の耐久性や意匠性を高めるために欠かせない重要な加工です。以下に代表的な役物加工とその用途をご紹介します。

3-1. ■ トメ加工

タイルの角を斜めに45度にカットする加工で、外角(出隅)などで美しく角を合わせるために使われます。接着面を目立たせず、シャープな仕上がりが特徴です。

3-2. ■ 接着加工

タイル同士をあらかじめ接着した状態で納品する加工です。現場での作業効率が向上し、精度の高い仕上がりが実現できます。

3-3. ■ トメ接着加工

トメ加工されたタイル同士を接着した加工です。より高度な仕上がりが求められる外壁の角部などに適しており、高級感のある納まりが可能になります。

3-4. ■ ボックスタイル

出隅(でずみ)などを箱状に納めるための加工で、主に柱や梁の四方をタイルで囲うようなデザインに使用されます。

3-5. ■ 面取り(C面)

タイルの角を削り、丸みを持たせる加工です。滑らかな手触りと安全性が向上し、室内や人が触れる場所に適しています。

3-6. ■ 平カット

直線的にタイルをカットするシンプルな加工で、開口部の端部や継ぎ目の納まりに使われます。寸法の調整にも有効です。

3-7. ■ 異形カット

三角形や円形など、特殊な形状に合わせてカットする加工です。アールのかかった部分や複雑な設計において、デザイン性を損なうことなく対応できます。

役物タイルは、見た目の美しさだけでなく、タイル剥離の防止や雨仕舞いの精度向上にも貢献する重要な要素です。特に大規模修繕工事では、役物の適切な活用が工事全体の品質を大きく左右します。

4. 用途や施工場所に合わせたタイルの選び方

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タイルはそのサイズや質感、機能によって適した用途が異なります。外壁、内装、床、浴室など、施工場所に応じた最適なタイルを選ぶことは、建物の美観や安全性、そしてメンテナンス性を長期的に維持するうえで非常に重要です。

以下に、代表的な施工場所ごとのタイルの選び方のポイントをまとめました。

4-1. ■ 外壁

外壁には、耐久性や耐候性が高いタイルが求められます。小口タイル(二丁掛など)は目地が少なく仕上がりがすっきりするため人気です。色あせしにくく、雨風に強い釉薬(ゆうやく)タイプのタイルや、汚れが付きにくい防汚加工済みのタイルが適しています。

4-2. ■ 屋内壁(エントランス・トイレなど)

インテリアの一部として装飾性が重視されます。ボーダータイルやモザイクタイルなど、意匠性の高い製品が選ばれる傾向があります。壁面には厚みや重さの制限が少ないため、デザイン性を優先しやすい点も特徴です。

4-3. ■ 床(エントランス・共用廊下)

滑りにくさ(防滑性)と耐摩耗性が重要です。特に共用部では多くの人が歩くため、強度のある磁器質タイルや防滑加工のあるタイルを選定します。サイズは歩きやすさを重視して、ある程度の大きさがあるタイルが好まれます。

4-4. ■ 浴室や水まわり

防水性と防カビ性に優れたタイルが必要です。釉薬を施した小サイズのタイルや、滑りにくく足に優しい質感のタイルなどが使われます。目地が多くなる場合は、防カビ処理された目地材を併用することも大切です。

4-5. ■ 特殊な用途(エレベーターホール、ピロティ、階段など)

特注サイズや色合わせが必要になることもあり、オーダータイルや補修用タイル、また役物タイルの活用が不可欠な場面です。既存建物に合わせる場合は、再現性の高い補修技術が活きてきます。

5. 補修工事でよく使われる役物加工の事例紹介

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補修工事において、既存の外壁や床にぴったりと合う仕上がりを実現するためには、「役物タイル」の活用が欠かせません。役物とは、通常の平タイルでは対応できない部分(出隅・入隅・端部・段差・曲面など)に合わせて、加工や成形を施した特注タイルのことです。

ここでは、実際の補修・リノベーション工事でよく用いられる代表的な役物加工の種類と用途をご紹介します。

5-1. ■ トメ加工

タイルの角を45度に斜めカットし、出隅部分で2枚を突き合わせて90度の角を作る加工です。納まりが美しく、出隅部の仕上がりが滑らかになります。特に見た目にこだわるマンションのエントランスなどで用いられます。

5-2. ■ 接着加工(L型加工)

コーナーに合わせて2辺を直角に接着加工する方法です。トメ加工よりも簡易的で強度があり、施工性にも優れています。コストパフォーマンス重視の改修工事にも使われます。

5-3. ■ トメ接着加工

トメ加工を施した2枚のタイルを接着してL型に仕上げたもの。見た目と強度のバランスが良く、高級感を出したい場面に適しています。

5-4. ■ ボックスタイル(3面接着加工)

階段の蹴込み・鼻先・側面など、3面を覆うような複雑な部位に使われます。特に複数方向からの見た目が問われる場所で採用されます。

5-5. ■ 面取り

タイルの角をわずかに削ることで、接触時の安全性を高め、欠けや割れの防止にも役立ちます。内装タイルでも採用される基本的な加工です。

5-6. ■ 平カット

必要なサイズにタイルをまっすぐ切断する加工。補修用として、タイルの一部だけを交換する場合や、目地幅の調整が必要なケースでよく使われます。

5-7. ■ 異形カット

円形や斜めカットなど、特殊形状に合わせて加工する方法。階段の変形部、曲線部分など、通常のタイルでは対応が難しい場所で活躍します。

6. タイル補修・交換時に役立つ知識と注意点

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建物の補修やリフォームにおいて、既存のタイルと違和感のない仕上がりを目指すには、知識と準備が重要です。ここでは、補修・交換時に役立つ基本的な知識と、失敗しないための注意点をご紹介します。

6-1. ■ 既存タイルの品番・製造元の確認は最優先

最も理想的な補修方法は、新築時に使用したタイルと同一品を使用することです。そのためには、図面・仕様書・施工会社の情報などから、メーカーや品番を可能な限り特定しましょう。タイル裏面の刻印も手がかりになります。

6-2. ■ 廃番タイルの場合は「近似品」や「リペア焼成」で対応

既に生産終了しているタイルについては、サイズや色味の近い市販タイルを選ぶ「近似対応」か、現物に合わせて再現焼成する「補修用リペアタイル」のいずれかで対応します。違和感なく仕上げるには、調色・質感再現のノウハウがある業者に依頼することが重要です。

6-3. ■ 見本タイルは必ず取り寄せて確認

写真やモニターでは正確な色味や質感が判断しづらいため、必ず実物サンプルを取り寄せて比較・検討しましょう。複数パターンのサンプルを提案してくれる業者も信頼性が高いと言えます。

6-4. ■ 在庫・納期・ロットの確認も忘れずに

補修タイルは最低発注数、納期を確認するようにしましょう。緊急性が高い工事の場合、特急対応可能な業者を探すことも選択肢です。

6-5. ■ 役物加工の必要性も事前にチェック

出隅や特殊な納まり部分がある場合は、平タイルだけで対応できないことがあります。役物が必要かどうか、図面や現地での確認が大切です。

7. まとめ:美しさと機能性を両立するタイル補修とは

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タイル補修や交換は、単なる修繕作業ではなく、建物の美観・耐久性・資産価値を維持するための重要な工程です。タイルの種類やサイズ、そして適切な役物加工の知識を持ち、現場に最適な素材と技術を選ぶことが、仕上がりの美しさと長期的な満足感につながります。

また、特に外壁や大規模修繕においては、違和感のない補修を実現するために、既存タイルの情報収集や調色の確認、納期やロットの把握など、細やかな配慮が求められます。自社での判断が難しい場合は、専門的な知識と技術を持つ業者に相談することで、リスクを減らし確実な施工へとつなげられます。

タイル補修でお悩みの方へ

リペアタイルラボでは、建物にぴったり合う補修タイルの製造から、特殊な役物加工まで幅広く対応しております。
サンプルのご提案や短納期での対応も可能ですので、お困りの際はぜひお気軽にご相談ください。

     

この記事を書いた人

タイルラボ編集部岡野

タイルラボ創業当時からタイルに新しい価値を創造すべくデジタル活用を推進しています。
リペアタイルラボをはじめ、サインタイルラボやオーダータイルラボの様々な特注タイル関連のサイト運営を行う

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